音楽制作ソフトの使用許諾契約と音楽素材配布サイトについて

BGMとか作ってる作曲家のこおろぎさんのブログに弁護士としてコメントしました。記事では顧問として登場していますが,顧問以前に音楽仲間です。

「Q.NIの規約にサウンドライブラリへの使用はダメだと書いてあるのですが、ストックサービスへの登録はできますか?A.できます。」

Q.NIの規約にサウンドライブラリへの使用はダメだと書いてあるのですが、ストックサービスへの登録はできますか?A.できます。

音楽制作絡みの法律関係って,まず紛争にならないから判例はないし,技術がどんどん新しくなるしで,不明確なことになりがちです。
表現に関わることで法律関係が不明確だと萎縮効果が働くので良くないですね。

ジャンルによってはドラムトラックは丸ごとサンプリングして同じのを使いまわすのがマナーとされていたり(具体的にいうとFunkot作ろうとしたら人にそう言われたんですが……),すると法律関係はどうなってるんだと思いますけどそれに対して文句付ける人は実際いないわけです。

最近(といっても5年ぐらい前にはもうありましたけど)オンラインで同時に楽曲を編集できるDAWもあって,そういうのでワンショットサンプルとかループとか使おうと思ったら,おそらく本来は共作者全員がライセンス受けていないといけないでしょう。でも,少なくともアマチュアならそんなことは意識されてすらいないと思います。もちろん,それで権利者からユーザーに苦情が入ることも実際あり得ないわけです。まあそのDAWメーカーに対してそういうことが起こらないような仕様にしてくれという苦情が入ることはあるかもしれませんが……