留守電

 どこの法律事務所でもそうだと思いますが、忙しくしていると、電話中に電話がかかってきます。他の事務所は複数回線を導入しているのか、弁護士が他の電話に出ているときでも事務局には繋がることが多いです。しかし、うちの事務所では回線は1つで、事務員もいないので、電話中に電話がかかってくると留守番電話になります。移動中も留守番電話になります。さらに、うちの事務所では、原則として午前中に仕事をしないことにしているので、午前中にかかってきた電話は留守番電話になることが多いです。
 今まで、留守番電話には初期設定の応答音声を使っていたのですが、この間、警察官から「法律事務所に繋がっているという確信が持てなかったから被疑者のフルネームを言えなかった」と言われて、ああ初期設定では駄目なのかと思いました。
 事務所名を入れたオリジナルの応答音声を作ろう。しかし、自分で吹き込むのは下手なので良くないし恥ずかしい。喋りが上手い人に吹き込んでもらうのも面白くない。では合成音声を使おう。ニコニコ動画等で有名な「ゆっくり」なんか面白いんじゃないか?駄目だ。いや、これはライセンスを購入する必要がある。それもいいけどめんどくさい。
 というわけで、MacのOS Xの音声読み上げ機能の”KYOKO”で応答音声を作ってみました。

 (少し専門的なことを言うと、OS Xで作った音声そのものではなく、EQで高域を持ち上げた上で真空管モデリングのコンプレッサーを深めにかけています。)
 最近通訳の方と駅で待ち合わせをして警察署に接見に行く機会があったのですが、その待ち合わせの際に通訳の方がこれを聞いて「可愛い」と言ってくださって、まあ、私もたどたどしさが可愛いと思ってこれにしたのですが、違和感はあるのかなあ……と思いました(正確に言うと、これ今日作り直したので、その方が聞いたのはこれの前のヴァージョンですが)。
 留守番電話に繋がった時点で私と連絡を取ることを諦めてしまう方、後日連絡することにする方、等が結構いらっしゃるようなのですが、この可愛い音声に免じて(?)、ぜひ何か録音しておいてくださいね。折り返しますので。ちなみに発信元番号は吹き込まなくてもわかるようになっています。